膝関節

変形性膝関節症の痛みは筋トレで取れるのか?

どうも皆様こんにちわ
わらぴぃ(@ptblogpt)です!

さて、本日は変形性膝関節症患者さんに対して筋トレ処方はどうなんだっていうことです。

割と筋トレ不要説支持してますので、参考にしてください。

 

では、参りましょう!!

 

変形性膝関節症の疼痛

そもそも、変形性膝関節症は非炎症性疾患ではないです。

炎症性疾患です。

だから、BOP(Ballottement of patella)陽性になるわけです。

非炎症性疾患だったらBOPなんてないと思います。

炎症が生じる原因には大きく二つの説があります。

変形性膝関節症の疼痛-滑膜説

関節軟骨や半月板が損傷し、その破片が滑膜に触れることで

先天免疫系が異物と認識し、炎症性メディエーターを産生します。

このメディエーターが血管新生と滑膜細胞自身から炎症性サイトカインを分泌

すると言われています。

血管と神経はセットで新生されるので、疼痛を受容するようになります。

変形性膝関節症の疼痛-メカノシグナリング理論

関節に加わるメカニカルストレス(剪断や伸張、圧縮など)は、

関節内細胞の表面に存在するメカノレセプターによって細胞内シグナルに

変換される。

細胞内で炎症性メディエーターが合成されるかは不明な点が多いが、

メカニカルストレスが一定の閾値に達した時に、炎症性物質が過剰に分泌される

ようになります。

 

変形性膝関節症の筋力低下

僕が変形性膝関節症の患者さんに筋トレを推奨していないのは、

 

・そもそも痛いから筋トレしてくれない

・いつまで筋トレさせるのか

・筋トレさせなくても痛みが軽減・消失するケースが多い

 

ことが、挙げられます。

 

変形性膝関節症の大腿四頭筋筋力

さて、大腿四頭筋の筋力は落ちるのでしょうか?

ガイドラインを見てみると両方の意見があるように思います。

変形性膝関節症 理学療法診療ガイドライン

 

ここから筋力低下を否定する文言だけpick upするのも卑怯に感じますが、

身体機能は,大腿四頭筋筋活動不全を伴わない筋力低下よりも,大腿四頭筋活動不全 を伴う筋力低下と強い相関を認めた

という部分について考えたいと思います。

どちらかというと、私もこのように捉えているからです。

大腿四頭筋筋力に関しては、

筋力低下よりも、筋力発揮しずらい環境下にあるのではないか?

というのが、持論です。

これを支持する文献としてこのようなものがあります。

Reflex actions of knee joint afferents during contraction of the human quadriceps

要は、腫脹があると大腿四頭筋筋力発揮は落ちますよ、ってことです。

 

 

そのほかにも、以前まとめたスライドに載っけてありました。

 

変形性膝関節症の股関節周囲筋力

さて、これに関しても両方の意見があると思います。

個人的には、患部外TRとして行うのは別にいいと思ってます。

二次的なものに対する予防ですからね。

ただ、

股関節筋力低下=膝痛

の図式が理解出来ないだけです。

なぜ、KOA患者さんで股関節筋力なんでしょうか?

膝関節内反モーメント(KAM)を減じるために処方するのだと思います。

しかし、股関節TRがKAMを減少させないという報告がされています

10人いたら2,3人はそれでよくなるかも、わかりませんけれど。

僕の職場だけかもしれませんが、

「痛いの我慢してスクワットやってください」

的なニュアンスでスクワット指導とか見かけます。

痛いじゃん…

って思います。

疼痛と筋トレ

そもそも論ですが、炎症期に筋トレさせるのはNGだし、

炎症期だから患部外TRだけしとこうってのも違うと思います。

炎症期では患者教育とメカニカルストレス軽減のための指導

・何をしたら痛くなるのか

・アイシングのやり方

・なぜ膝痛が生じているのか

の説明を行います。

BOPある時点で、積極的な介入はしません。

話が戻りますが、KOA患者さんで炎症が生じるのは、

メカノシグナリング理論によれば、

関節に加わるメカニカルストレス(剪断や伸張、圧縮など)

と、述べています。

この力学的負荷が増大している理由を探さないことには、

疼痛は良くならないんですよねぇ、きっと。

変形性膝関節症の私なりの考え

さて、止めどなく書きたいことを書いてきました。

まず、KOAでは炎症が生じる。

 

炎症が生じるのはメカニカルストレスの増大が起因

炎症が生じている段階では大腿四頭筋筋力発揮は落ちる

大腿四頭筋筋力発揮が落ちる為、他部位で代償

他部位へのメカニカルストレスが増大

他部位に疼痛出現

疼痛による他部位の廃用性筋萎縮

 

という、負のスパイラルが形成されると思っています。

じゃあどこに介入するの?

というのは、当然炎症を生じさせているメカニカルストレスに

対して介入をするべきだと考えています。

 

おしまい

メカニカルストレスを増大させている原因として、

他関節のアライメント不良や筋力低下があるのであれば、

筋トレでもいいと思います。

でも、Quadと同様に筋力発揮しずらい環境下

というものが、存在していることを覚えておいてください。

ここにモーメントなどの力学が出てくるわけです。

それなしに、

左右差で筋力低下あり!!

さー筋トレ頑張ろう!!

っていうのは違うと思います。

あ、あと、

筋力低下してても痛く無い人だっているんだぞっ!!

ってことを言っておきたいと思います。

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