理学療法

シナプス可塑性とは?シナプス可塑性をわかりやすく解説【基本的な神経生理学】

運動学習を学んでいくうえで、“シナプス可塑性”については知っておくべき内容です

なぜ課題を繰り返すことで運動学習が生じるのか?

そもそも運動学習はどういう背景で生じるのか?

ということを今回は解説をしていきたいと思います

シナプス可塑性を高めよう!

といって高めるものではないので、臨床に直結するものではありませんが、

運動で運動を変える理学療法士なら知っておくべき内容です

こんなあなたにおすすめ

運動学習に興味がある

仕事がセラピスト

運動学習がいまいちわからない

シナプス可塑性とは

まずシナプス可塑性というのは、

その活動の増加or減少に応じて、シナプスが時間とともに強化or弱化することを言います

筋トレを1か月程度して、筋出力が向上するのは神経系の要因である、ということは周知かと思います

この神経系の要因が、シナプス可塑性の影響による、ということです

運動学習でもシナプス可塑性というのは影響を与えています

運動で運動を変えていく理学療法士ならば、運動学習-シナプス可塑性については、

しっかりと理解しておく必要があるかと思います

シナプスってなんだっけ?って方はこちらをごらんください

シナプスとは?シナプスをわかりやすく解説【基本的な神経生理学】今回はシナプスについて、なるべくわかりやすく解説をしていきたいと思います シナプスなんて養成校時代以降に勉強すると思っていませんでした...

hebbの法則

シナプス可塑性を理解していくためには、hebbの法則、というものははずせません

細胞Aの軸索が細胞Bを発火させるのに十分近くにあり、繰り返しあるいは絶え間なくその発火に参加するとき、細胞Bを発火させる細胞の一つとして細胞Aの効率が増加する

というものがhebbの法則になります

少ない刺激で最大の結果が得られる、ということになります

hebbの法則は、活動依存的・経験依存的な可塑性とも呼ばれることがあります

hebbの法則例

脳血管疾患後を例に考えると、麻痺側足関節の運動を要求することで、

その運動を遂行するために関与する麻痺側足関節の神経回路が修飾・強化されていきます

CI療法がその一例かな、と思います

CI療法について詳しく学びたい方は成書をご覧ください

また、神経回路の修飾・強化に関する文献はこちらになります

Neural Substrates for the Effects of Rehabilitative Training on Motor Recovery After Ischemic Infarct

シナプス可塑性の種類

シナプス可塑性には大きく分けて、2種類存在しています

  • 形態的変化
  • 機能的変化

となります

形態的変化・機能的変化の中にもう少し詳しく分かれているので、詳細を解説していきたいと思います

シナプス可塑性の形態的変化

一つめのシナプス可塑性は形態的変化です

形態的変化は、

  1. 再生的発芽
  2. 側枝発芽
  3. アンマスキング

が挙げられます

シナプス可塑性の形態的変化

特に形態的変化は、脳血管疾患後における中枢神経系の再組織化として生じます

アンマスキングは主要な神経回路が障害を受けた際に、普段活動していない神経回路が活性化されるため、リハビリテーションの重要性を感じます

シナプス可塑性の機能的変化

シナプス可塑性の機能的変化は、

  • 放出される神経伝達物質が増加
  • 神経伝達物質受容体の発現が増加

が挙げられます

これは、シナプス間隙に神経伝達物質と神経伝達物質受容体が存在することで、

両者の変化が生じます

シナプス可塑性の形態的・機能的変化によって、運動学習が生じることになります

シナプス可塑性の機能的変化

神経回路の再編成などについての詳細は生理学研究所のHPでも解説されているので、

参考にしてみてください

シナプス可塑性の評価方法

シナプス可塑性は、

より興奮しやすくなったのか?

より抑制されているのか?

で判断をします

そのため、大脳皮質の興奮性が測定できればいいのですが、

大脳皮質の興奮性を測定するのが、TMS(Transcranial Magnetic Stimulation:経頭蓋磁気刺激)という機械になります

TMSを利用して、運動課題を行う前と行ったあとの興奮性の変化を運動学習効果として判断しよう

ということになります

TMSについてはこちらでざっくりと解説をしています

参考にしてください

TMS?rTMS?磁気刺激ってなに?【磁気刺激の基礎から学びなおし】TMSやrTMSといった磁気刺激装置をご存知でしょうか? よく脳卒中のかたを対象とした論文などで出てくることがあります TMSやrT...

シナプス可塑性と運動学習

シナプス可塑性をざっくり言うと、大脳皮質が興奮or減弱するもの、と言うものになります

運動学習課題を繰り返すことで、エラー率が減少し、より正確に運動課題を行うことができるようになっていきます

この時の一次運動野の興奮性はどうなるのでしょうか?

僕が学んだ・実際に実験をやってみたところ、運動学習がすすむに連れて、一次運動野の興奮性は、PreよりPostの方が減少します

こちらの文献を参考にしました

Different Motor Learning Effects on Excitability Changes of Motor Cortex in Muscle Contraction State

この論文内では、運動学習が進むにつれて一次運動野の興奮性が減少するのは、

運動調整に関与する不必要な筋収縮が減少するからである、と述べています

シナプス可塑性とは?シナプス可塑性をわかりやすく解説【基本的な神経生理学】について、おしまい

今回はシナプス可塑性とは?シナプス可塑性をわかりやすく解説【基本的な神経生理学】を解説をしました

基本的な部分で、臨床に直結する部分ではないのでないがしろにしがちです

しかし、運動で運動を変化させる理学療法士として、

運動学習を行う理学療法士として、シナプスに対する理解は大切な部分だと考えています

復習することで新たな学びにもつながりますね

こんなあなたにおすすめ

運動学習に興味がある

仕事がセラピスト

運動学習がいまいちわからない

こんな方への知識還元になればと思います

もし何かあれば、問い合わせやTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ

参考文献

 

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