今回は僕が膝を診るうえで大切にしているいくつかを紹介したいと思います。
すべてを紹介しきれませんが、少しでも臨床の一助となれば幸いです。
目次
膝関節の機能①
IFP:膝蓋下脂肪体
これはよく耳にする部位だと思います。
ある研究では、滑膜と膝蓋下脂肪体が最も痛みを受容すると報告しています。
また、半月板に自由神経終末は存在するが、ほぼ痛みを感じないと報告されています。
まずは、その疼痛が本当に考えている部位から疼痛が誘発されているかを鑑別する必要があります。
IFPの評価方法はHoffa signを参考にしてください。

赤丸の部位にIFPは存在しています。
膝関節伸展位で膝蓋骨の裏から表面に出てきます。
屈曲位では膝蓋骨の裏に入ってしまいます。
それを考えれば、Hoffa sign陽性・陰性も理解しやすいと思います。
IFPと中間広筋
中間広筋のstiffnessを起点として、IFPの内圧が高まります。
そこから深屈曲をしていくと、IFPの内圧が過度に高まり、疼痛を誘発します。
また、屈曲100°以上で内圧が上昇していき、膝前部痛と関連していると報告されています。
ちなみに、プロメテウスみてもらうとわかりますけど、
VIとVLってつながってるんですよ
しかも、VLってめっちゃでかいんで、
大腿後面まであるんですよ
外側広筋っていうけど横じゃないよ?
膝関節の機能②
膝蓋骨の動き
膝蓋骨は、
膝屈曲30°で膝蓋骨下方1/3、
屈曲30~60°で、膝蓋骨中央1/3、
90°で膝蓋骨上方1/3が接触します。
このため、膝屈曲に伴いながら膝蓋骨は下制していきます。
より細かく説明すると、下制・屈曲・外方偏移していきます。
膝蓋骨の動きは大腿骨に追従していきますが、脛骨側ではその場にとどまります。
その為、膝を屈曲していくと膝蓋骨内旋していきます。
これも評価の一つになります。

とある研究報告のグラフをお借りしました。
膝蓋骨上方偏移は内外側ともに影響を与え、
膝蓋骨上方偏移によりPF関節の接触領域が減少します。
接触領域の減少は接触圧の増大をもたらし、関節軟骨へのストレス増大を招く
ことになります。
縦がPF関節平均接触領域 横が膝屈曲角度
スクリューホームムーブメント(SHM)
SHMは学生の頃に学ぶ基礎です。
基礎ですが、果たしてそれで正しいのでしょうか?
一般的には、膝屈曲位から伸展に伴う脛骨の外旋です。
しかし、伸展から屈曲ではどうなるのでしょうか?
本来、膝関節は中間位で膝は伸展しています。
中間位から運動を行えば、伸展→屈曲になるはずです。
このときの脛骨の動きについては学生の頃にあまり説明されていませんでした。
つまり、屈曲→伸展で脛骨の外旋が生じるので、
伸展→屈曲で脛骨は内旋をしてきます。
TKA後や、変形性膝関節症患者を担当していると、この脛骨内旋が全然出ていないことが多いです。
SHMを出そうとして、脛骨外旋させてると疼痛増悪する可能性高いので、気を付けてください。
また、荷重位・非荷重位でも異なります。
これはどうしてでしょう?
膝関節の動きは、上下の関節によって定義されます。
非荷重位であれば、股関節。
荷重位であれば、足関節からの影響を受けます。
膝関節ととらえず、大腿骨と脛骨で考えるとわかりやすいかもしれません。
大腿骨外旋=相対的な脛骨内旋
大腿骨内旋=相対的な脛骨外旋
となります。
これを踏まえて。荷重位・非荷重位での評価を行う必要があります。
屈曲することで大腿骨が内旋するのは、以下のページをご覧ください。
膝関節の機能③
半月板
半月板損傷もよくリハオーダーがでると思います。
さて、痛みを出しているのは本当に半月板でしょうか?
冒頭にも書きましたが、半月板はそこまで痛みを受容しません。
ゼロではないので、絶対とは言い切れません。
僕はヘルニアみたいなものだと考えています。
無症候性のヘルニアも多いといわれているのは有名です。
半月板も同じようなものだと思っています。
さて、半月板ですが、
内側半月板は半膜様筋腱・ACL線維が付着しています。
外側半月板は膝窩筋が付着しています。
SHMでも話しましたが、脛骨の内旋は重要です。
内側半月板損傷では半膜様筋腱が重要です。
いかに半膜様筋に収縮を入れ、脛骨内旋を促せるか。
脛骨が外旋することによって、膝へのメカニカルストレスは増大します。
そのメカニカルストレスをいかに減少させるかがポイントです。
全員が全員、脛骨の内旋を出せばいいわけではありませんので、
そこは評価を行ってください。
膝関節の機能について、おしまい
以上、いくつか臨床でのポイントをお話させていただきました。
より臨床寄りに考えた膝関節の機能についてはこちらをご覧ください
実際にはもっといろんなことみてますし、
いろんな整形外科テスト用いて、
鑑別してます。
疼痛受容している組織の同定
↓
メカニカルストレスの軽減
が、非常に大切だと考えています。
痛みが出ている部位が、
痛みを出している主原因ではないですよ?
現象と原因を別にとらえていきましょう
ぜひ明日からの臨床に用いてみてください。


















