一般向け

【非医療従事者向け】膝関節痛の原因はなに?

膝痛原因を一般向けに

どうも皆様こんにちわ
わらぴぃ(@ptblogpt)です!

 

今回はPT以外の方に向けて、膝の痛みについて説明していこうと思います!!

 

このブログでわかること

膝痛の原因

膝の痛みがあるときの対処方法

 

PTやPTSの皆さんは、

これまでの記事も参考にしてみてください

 

膝の痛みの原因は?

膝痛と一言で言っても様々です

それぞれ年代別で書いていきますっ!

10代に多い膝の痛み

まずは10代で多い膝の痛みについてです

10代で多いのはオスグッド・シュラッター病

もしくはジャンパー膝です

 

オスグッド・シュラッター病

オスグッド病は、大腿四頭筋の過度の収縮を繰り返すことにより、膝蓋腱の脛骨付着部が慢性の機械的刺激を受けて発症します。

それにより、脛骨粗面部の運動時痛と膨隆を生じます

 

筋肉の収縮とは?

筋肉はよく、ゴムのようにたとえられます。

ゴムを伸ばすことを伸張

ゴムを縮めることを収縮

と呼びます。

ヒトの身体ではこの収縮が繰り返されています。

また筋肉は骨にくっついていますので、繰り返し過度に筋肉の収縮が繰り返されることで、痛みにつながることがあります

 

機械的刺激とは?

外力などによって力が加わることをいいます

筋肉が頑張りすぎるのもそのひとつです

 

ジャンパー膝

スポーツなどによる膝伸展機構の使いすぎで、膝蓋腱や大腿四頭筋腱が膝蓋骨付着部で微小断裂を生じ、その修復機転として瘢痕や石灰化をきたす疾患とされています

 

膝伸展機構とは?

膝を伸ばすために働く組織のことを指します

ここでは主に大腿四頭筋だと思っていただければいいかなと思います

 

シンディングラーセン-ヨハンセン病

結構珍しい疾患ですが、

基本はオスグッド病と同じ発症機序です。

膝蓋腱の膝蓋骨起始部が慢性の機械的刺激を受けて、骨化異常をきたす疾患です。

 

どれも画像の部位に痛みが生じます

脛骨粗面

 

20代に多い膝の痛み

20代で多い膝痛は、anterior knee pain syndromeです

膝前部痛といいます

特に女性に多く、膝蓋骨周囲にうずくような痛みを伴います

基本的には理学療法を受ければよくなります。

 

膝前部痛で痛みが出る原因は、膝蓋下脂肪体と呼ばれるものだと考えられます

しかし、膝蓋下脂肪体がどうして痛みが出るようになってしまったのかを、

考えていくのが、理学療法になります

 

ここで余談ですが、

理学療法で良くなるものは、構造学的破綻(骨折や靱帯損傷)がないものはよくなります。

逆に構造学的破綻がある場合は、理学療法で多少の改善は認めるかもしれませんが、

完治はしません。

構造学的破綻がない場合でも完治しない症例もあると思います。

 

30代40代以降に多い膝の痛み

30代以降で痛みが生じると、変形性膝関節症と診断されることが多いです

過去の記事にも書いていますが、

変形性膝関節症と診断されても、実際に痛みが出ているのは、

半月板損傷や膝蓋下脂肪体と呼ばれる組織の痛みなど、様々です

 

変形性膝関節症の痛み

それでは変形性膝関節症の痛みについて書いていきます。

その前に膝関節の主な名前をおさらいしておきましょう

膝の名称

大腿四頭筋と膝蓋腱に挟まれているのが、膝蓋骨です

この膝蓋骨と大腿骨、

大腿骨と脛骨、それぞれに変形性膝関節症が存在しています

変形性膝関節症の痛みの原因は炎症

膝関節には、関節軟骨というものが存在しています。

膝の構造

この関節軟骨はクッションの役割をしていますが、

膝に負担がかかることで、この関節軟骨が削られていきます。

関節軟骨が削られることによって生じた、骨粉が滑膜を刺激することで炎症が生じます。

この滑膜の炎症を、”滑膜炎”といいますが、

滑膜炎が生じることで、膝に痛みが出たり、水が溜まったりします。

滑膜炎の機序

膝の痛み-靭帯編-

膝の靭帯による痛みですが、

膝の主要な靭帯は4種類存在です

前十字靱帯

後十字靱帯

内側側副靱帯

外側側副靱帯

これらいずれかが損傷することで、痛みに繋がります

 

前十字靭帯の役割と症状

前十字靭帯の役割は、脛骨が前にずれるのを防いでくれます

=膝の前後の安定性を担っています

また、捻った方向に対して動きすぎないように制御しています

特に、膝が内側にねじれすぎないように防いでくれています

 

主な症状は

膝がグラグラする

歩いていると膝が急に折れるように曲がる

膝が伸びきらない

膝が腫れている

などが挙げられます

 

後十字靱帯の役割と症状

前十字靭帯が脛骨が前にずれるのを防いでいたように、

後十字靱帯は脛骨が後ろにずれるのを防いでくれます

前十字靭帯と後十字靱帯、両者で膝の前後の安定性を作っています

 

後十字靱帯の症状は、

膝周囲に腫れや熱感

膝蓋骨周囲の激しい痛み

を生じます

 

ACLとPCL

内側側副靱帯の役割と症状

内側側副靱帯の役割は、脛骨が外に向かないように制御しています

mcl損傷

症状は

膝内側に生じる痛み、

圧痛、

膝を外に押されるとぐらつく・痛みがでる

などです

外側側副靱帯の役割と症状

外側側副靱帯の役割は、脛骨が内に向かないように制御しています

lcl損傷

外側側副靱帯の症状は、

膝の外側に生じる痛み・圧痛

膝を内側に押されると、痛みが出る・ぐらつく

などがあります

側副靭帯

膝の痛み-半月板編-

靭帯に続きまして、半月板による膝の痛みです

半月板には2種類あります

 

半月板損傷はスポーツをやっている人に多く、

前述した前十字靭帯損傷に伴うことがあります。

内側・外側半月板ともに、膝関節のストレスを軽減させるために重要な働きをしています。

 

半月板

半月板損傷

半月板の役割は、

膝関節に加わる体重の負荷を分散させるため、

膝関節を安定させるために、存在しています

 

症状は、

膝が伸びない

膝の曲げ伸ばしが急にできなくなる(ロッキング)

腫れる・熱をもつ

です

 

部位別の膝痛

部位別の疼痛 部位別

それぞれの痛みのある部位別で疾患をまとめました

これだけですべては解決しませんが、すこしでも参考になればと思います

膝痛のリハビリ

リハビリは、きつい・つらい、とよく膝の初診の患者さんに言われます

実際、きつくないし、つらくないし、痛みを出さないよう理学療法やってます

筋力が弱い場合は、ちょっときつめに筋トレしてもらいますけど、

わざと痛みを出すようなことは一切ありません。

 

もし、理学療法をうけるのはちょっと…

って思って病院行くの我慢しているからがいたら、

とりあえず受診してください

理学療法を受ける受けないはそのあと決められます

患者さんファーストです

膝の痛みがあるときの運動

膝に痛みがあるときは運動していいのか?

よく患者さんに聞かれます

大切なのは、痛みが悪化しないことです

膝の痛み-ジョギング-

ジョギングをしていて痛みが出る方がいます

腸脛靭帯炎が挙げられます

 

基本的には痛みが引くまで安静です

ただ、膝以外の部位(=患部外)に関しては筋トレはします

走れるようになったときに、筋力低下が最小限で済むようにです

 

応急処置としては、

大腿部外側のマッサージをします(赤丸の部分)

それだけで緩和することもありますが、

大腿部外側が頑張りすぎてしまう原因を改善しないことには再発します。

整形外科受診してください

腸脛靭帯炎

膝の痛みと炎症があるときは?

一概には言えませんが、膝の痛みが出る方は、

普段運動をしていないのに長時間運動をした・歩いたや、

ハイキング・登山に行った

など、普段以上の負荷が膝にかかったときに痛みが生じます。

痛みが生じた瞬間から、膝の中では炎症が始まっています。

炎症が生じている状態では、運動をがつがつやるのはやめておきましょう

細かい話になりますが、膝の炎症が生じている時は、

大腿四頭筋という筋力が力を発揮しずらい状態になっています。

このような状態で運動をすることは、いつもの運動が膝にとってはかなりの負担になっている、

ということを覚えておいてください。

実際の理学療法の場合は、膝の炎症が生じている時は、無理に運動をしてもらったりしていません。

まずは炎症を落ち着かせることを第一目標としています。

 

痛くないほうと痛いほうを触ってみて、

痛いほうが暖かければ氷などで冷やして、安静にしましょう

RICE処置

を検索してみてください

ケガをしてからの対処方法が出てきますので、参考にしてみてください

膝の炎症が落ち着いてからのセルフケア

膝で一番痛みを感じるのは、膝蓋下脂肪体といわれています

膝蓋下脂肪体

赤丸の部分です

この部分は膝を伸ばしている時に皮膚の上から触ることが出来ます

ここのマッサージをしていきます

youtubeの中でこれが一番わかりやすいかもしれません

痛い人は結構いたいかもしれません

おしまい

今回は膝関節痛の原因はなに?について一般の方にもわかるように、少し書いてみました

ここまで読んでみて、わからないことありましたか?

もし何かあれば、問い合わせTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ

 

まとめ

膝に痛みがある場合、整形外科を受診しましょう

診断をできるのはお医者さんです

自己判断で留めないように!!

 

※あくまで本サイトは参考程度にとどめてください

手書きの絵でごめんなさい…orz

参考文献

Low-grade inflammation as a key mediator of the pathogenesis of osteoarthritis.

Is patellofemoral osteoarthritis common in middle-aged people with chronic patellofemoral pain?

変形性膝関節症 理学療法診療ガイドライン

 

 

 

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