前回の記事では、基本的な神経生理学としてα-γ連関や1a線維について解説をしました
今回は1a線維やα運動ニューロンが関与するMEP、H波などについて解説をしていきたいと思います
MEPやH波自体も臨床成績に直結するわけではありませんが、ヒトを対象としている理学療法士であれば知っておくべき、基本的な神経生理学です
MEPやH波を知らない方は、この記事で理解を深めていきましょう
現役理学療法士
神経生理学がきらい
MEPなんて初めて聞いた
目次
MEPとは
まずはMEPについてです
MEPとは、Motor Evoked Potential = 運動誘発電位
と言います
TMSという機械を使用し、大脳皮質(運動野)を直接電気刺激することで、刺激領域の四肢に収縮が生じます
このとき生じた収縮を表面筋電図で記録したものがMEPになります
そんなに難しいものではないですよね?
MEPの意義
大切なのはこのMEPがなにを示しているか、
ということです
TMSを使用した際に記録されるのがMEPです
そのため、上位運動ニューロンを刺激していることになります
MEPの波形が上がった下がったが示すのは、
α運動ニューロンがどれだけ活動しているか?
ということになります
そのためMEPは大脳皮質(運動野)の興奮性の指標として用いられています
MEPは運動学習で頻繁に使用される
TMSを使用したMEPの測定は、運動学習効果を評価するための指標として頻繁にしようされています
MEPの測定を行う際のTMSの電気刺激強度は一定に設定を行います
電気刺激強度はパーセント表示で調整を行っています
仮に、安静時MEP測定を40%の強度でTMSを使用した場合、それ以降も40%の強度でTMSを使用します
安静時のMEPを測定した後に、運動学習課題を数セット行います
その後、再度同じ強度でTMSを使用し、MEP測定を行います
このときに測定されたMEPと安静時に測定したMEPを比較します
運動学習課題実施後のMEPが安静時に比べて増加していれば、
α運動ニューロンの発火が増加したことになります
つまり運動学習課題後のMEPが増加することは、神経可塑性の影響がある、ということになるため運動学習評価の指標として使用されています
H波とは?
H波とは、H reflex = 単シナプス反射時に生じる活動電位を筋電図上で記録したものです
そのほかにもF波やM波なども存在しています
H波を測定するためには、神経上に電極を設置し、電気刺激を加えるだけです
神経が興奮することで、支配筋の1a群求心生線維が興奮し、脊髄を上行してα運動ニューロンとシナプス結合をします
神経管内には無髄線維や有髄線維(体性感覚性または体性運動性)が含まれており、神経を直接刺激することで有髄線維である1a群求心性線維が興奮することになります
この時に生じる波形がH波となります
H波を測定する意義
では、H波を測定する意義はなんでしょうか?
H波では、単シナプス反射時に生じる活動電位の測定なので、
1a群求心性線維の興奮性を評価することができます
1a群求心性線維が興奮することで、脊髄前角でのα運動ニューロン発火も増加します
しかし、H波のみでは1a群求心性線維の興奮性が増加した結果なのか、
α運動ニューロンの発火増加によるものなのかがわかりません
そのため、H波・MEP両方を測定する必要が出てきます
MEPってなに?H波とは?【基本的な神経生理学】について、おしまい
今回は、MEPってなに?H波とは?【基本的な神経生理学】について解説しました
基本的な部分ですが、臨床に直結する部分ではないのでないがしろにしがちです
しかし、運動で運動を変化させる理学療法士として、
運動学習を行う理学療法士として、大切な部分だと考えています
現役理学療法士
神経生理学がきらい
MEPなんて初めて聞いた
こんな方への知識還元になればと思います
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