前回は運動神経生理学の基本的な部分を解説しました
今回は基本的な神経生理学について、神経可塑性をわかりやすく解説していきます
運動で運動を変える理学療法士にとって、神経可塑性は知っておくべき事項です
神経可塑性を知っているからといって、臨床に直結するわけではないですが、
運動学習の基本になっています
今一度、おさらいをしておきましょう
現役理学療法士
神経生理学がきらい
運動学習に興味がある
目次
神経可塑性とは
さっそく本題の神経可塑性についてです
神経可塑性に関与するものとして、
- シナプス伝達の可塑性
- 神経回路網の可塑性
があります
シナプス伝達の可塑性とは
まず、「シナプス」がなんだったかは覚えていますか?

樹状突起と軸索が結合する部分をシナプスと呼んでいます
ここの可塑性が「シナプス伝達の可塑性」ですね
可塑性は、その性質の変化のしやすさととらえるといいと思います
そのため、シナプス伝達の可塑性はシナプス伝達がどれだけ変化できるか、ということになります
シナプス伝達の可塑性には、
- シナプス前末端から出る伝達物質量の増加
- シナプス後膜にある受容体の増加やその感受性の増加
- 樹状突起の形態的な変化
運動学習と大脳半球機能より
と言われています
シナプス伝達の可塑性が向上するということは、
効率よくシナプス伝達を行えるようになる、ということです
その為には受容側も供給側も変化する必要があります
神経回路網の可塑性
二つ目の神経可塑性ですが、神経回路網の可塑性があります
これはヘブ則と呼ばれることもあります
ヘブ則とは、
シナプス結合した複数の神経細胞が同時もしくは関連して発火することにより、この神経伝達がより増強される現象のことである
リハビリテーションのための脳・神経科学入門より
上記のように定義されています
要は使えば使っただけ効率よく動かすことができるようになりますよ、
という可塑性です
運動と神経可塑性の関係性
運動と神経可塑性の関係ですが、
- 運動課題を繰り返すことで、神経可塑性が向上する
- 脳内ネットワークが強固になり、運動効率が向上
- その結果、最小のエネルギーで最大の結果を得ることができる
といったことが挙げられます
また、先行研究では、
- 神経可塑性がポジティブに働くとき、運動学習は向上
- 神経可塑性のネガティブな影響を与えるとき、運動学習は阻害される可能性がある
Adaptation and maladaptation insights from brain palsticityより
ということが報告されています
運動学習と神経可塑性について
上述したように、神経可塑性は運動学習に影響を与えることが報告されています
運動学習は、新たな運動方法を獲得すること、と言えます
運動学習に関しては以下の記事を参考にしてください
新たな運動方法を獲得するためには、その動きを効率よく最小エネルギーで動かせるようになる必要があります
極端に言ってしまえば、バク転ができない人がバク転の練習を毎日のように行っていれば、
ヘブ則の影響からも、シナプス伝達の可塑性からも運動効率が向上し、バク転ができるようになりますよ、
ってことになります
神経可塑性についてわかりやすく解説【基本的な神経生理学】について、おしまい
今回は神経可塑性についてわかりやすく解説【基本的な神経生理学】を解説をしました
基本的な部分ですが、臨床に直結する部分ではないのでないがしろにしがちです
しかし、運動で運動を変化させる理学療法士として、
運動学習を行う理学療法士として、大切な部分だと考えています
復習することで新たな学びにもつながりますね
現役理学療法士
神経生理学がきらい
運動学習に興味がある
こんな方への知識還元になればと思います
もし何かあれば、問い合わせやTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ!



















