今回は関節回転中心軸について解説していきたいと思います
こちらの記事でも少しだけ膝関節の回転については書いています
参考にしてみてください
整形外科患者を主に担当している
関節回転中心軸ってなんですか
目次
関節の回転中心軸ってなに
まずは関節の回転中心軸についておさらいしていきましょう
回転軸とか言ったりもしますね
各関節が関節運動を生じるためには、
支点となる部分が必要になってきます
それが関節の回転中心軸というものです
図ではざっくりと説明していますが、
関節運動に合わせて、回転中心軸はズレていきます
足関節の回転中心軸の報告はこちらから
回転中心軸はどう捉えるべきか
回転中心軸は関節の副運動によって決まると考えています
滑り・転がりが主ですね
どの関節も関節運動が生じることで、
滑り・転がり運動が生じます
このときに、回転中心軸も一緒になって動いていきます
そのため、関節副運動を評価することは、
関節中心軸を考える際の標になると思います
回転中心軸を意識する必要があるのか？
関節の回転中心軸は意識する必要があるのでしょうか？
私自身は意識する必要があると考えています
上述したように、
回転中心軸は関節副運動で生じてきます
関節運動が生じているときに、
関節副運動が破綻していた場合、
それ自体が関節へのメカニカルストレスになるため、
疼痛誘発や代償動作などが生じてきます
関節副運動を意識することが、回転中心軸を意識することにつながると考えています
股関節外転運動で回転中心軸を考えていくと、
外転運動時には、大腿骨頭は内下方へ移動していきます
それに伴い、回転中心軸は外下方へと移動していきます
この骨頭の動きと回転中心軸の動きは、
ベクトルの合成・分解で考えていくのがいいと、
私は感じています
回転中心軸の逸脱
回転中心軸は逸脱することも当然あります
先ほどの股関節外転運動を例にすれば、
骨頭の内下方への移動が生じなかっただけで、
関節の回転中心軸も外下方へ移動をしていけません
骨頭の内下方移動を制限する可能性があるのは、
外転筋・内転筋の短縮によって生じます
そのほかにも靭帯性や骨形態によっても制限される可能性があります
なにによって副運動・回転中心軸は制限されているのか？
ということを考える必要があると思っています
回転中心軸はなにによって制限されるのか
上述したように、回転中心軸は動きが制限されることもあります
それには、
- 関節包
- 靭帯
- 筋
- 骨形態
- 副運動の破綻
- 関節の遊び
が大きく分類できると思います
関節包はトランスレーション理論が提唱されていますね
正確にはoblique translationっていうらしいんですけど、
文献見つからんかったです
見つけたのはこの書籍からです
oblique translationって筋でいう、
マッスルインバランスみたいなイメージです
筋でも同様に、
短縮・伸張側がある場合、短縮側に骨が動く、
ってやつですね
こちらのサイトがわかりやすかったです
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靭帯性は、靭帯の緩みや断裂の影響を受けますね
回転中心軸の制限因子を考える
回転中心軸の制限因子を紹介しましたが、
それぞれを評価し、回転中心軸の制限因子を明確にする必要があると思います
回転中心軸が制限されている場合、
関節運動も正常とは逸脱している可能性があるので、
関節運動の代償を見抜くうえでも、
大切なことだと思います
回転中心軸で大切なこと
最初に書き忘れてしましましたが、
回転中心軸が存在する・意識する理由は、
回転中心軸が移動することで、関節局所への負荷集中を避けることができる
からです
常に同一の場所で関節中心軸が動いていたら、
その周囲の組織はメカニカルストレスにさらされることになり、
疼痛の原因になる可能性があります
そのため、回転中心軸を意識する必要があると考えています
関節の回転中心軸について【関節運動の基本】、おしまい
今回は、関節の回転中心軸について【関節運動の基本】、解説をしました
関節の回転中心軸は関節運動の基本になります
副運動含め、今一度おさらいしておきましょう
整形外科患者を主に担当している
関節回転中心軸ってなんですか
こんな方への知識還元になればと思います
もし何かあれば、問い合わせやTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ！
関節の回転中心軸について【関節運動の基本】、参考文献
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