膝関節

膝関節の理学療法を解剖学・運動学から考える

これまで何度も膝関節の解剖学などについて触れてきました

今回は「膝関節の理学療法を解剖学から考える」ということで、

膝関節の解剖学・運動学から理学療法について考えていきたいと思います

前回は膝関節の基本的な内容を解剖学・運動学からざっくり解説しました

そちらも参考にしてください

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膝関節の解剖学・運動学を復習したい

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膝関節の解剖学

膝関節は大腿骨・膝蓋骨・脛骨で形成され、

膝蓋大腿関節と脛骨大腿関節に分類されます

今回は脛骨大腿関節の解剖学・運動学について考えていきたいと思います

膝関節

脛骨大腿関節の解剖学・運動学

脛骨大腿関節は大腿骨と脛骨からなる関節でした

なので、大腿骨と脛骨の解剖学的特徴を理解しておく必要があると思います

まず、大腿骨の特徴としては、

  • 前捻角
  • 頚体角

両者の存在を考えないといけないかな、と思います

前捻角は約15°、頚体角は約125°が基本的な角度といわれています

前捻角を考慮するのは、大腿骨の内外旋アライメントが、

脛骨大腿関節のアライメントに影響を与えるためです、

大腿骨が過前捻をしていれば、大腿骨は内旋位にあると考えられるため、

脛骨大腿関節では回旋のストレスが加わることになります

同様に、頚体角は大腿骨頸部と大腿骨体内側のなす角度なので、

頚体角が減少すれば、大腿骨は内反に

頚体角が増加すれば、大腿骨は外反に偏移するため、

脛骨大腿関節に内外反のストレスを加えることが予想されます

膝関節に介入していく場合に、上記2点は外せないと考えています

次に脛骨ですが、脛骨粗面の位置は確実に確認しましょう

次いで、内側顆と外側顆も確認します

まず脛骨粗面の位置から脛骨の内外旋のアライメントを評価します

また内側・外側顆と大腿骨内側上顆・内側上顆も併せて評価をします

このとき、内側・外側顆と内側上顆・外側上顆のアライメント異常が生じていた場合、

膝関節としての適合が好ましくないアライメントと判断をしています

関節運動を考えていく際には、関節軸というものを意識する必要があると考えています

関節軸に関しては以下の記事で詳細に解説をしていますので、参考にしてください

関節の回転中心軸について【関節運動の基本】今回は関節回転中心軸について解説していきたいと思います https://pt0405pt.com/screwhomemovement_...

また、膝関節の先行研究では、

120°屈曲で約8°、150°屈曲で約11°の内旋が生じる

Kinematics of the knee at high flexion angles: an in vitro investigation.

と報告されています

関節面の適合性を適切の獲得できていないと、こういった部分の破綻が生じてきますので、

その評価は必要だと考えています

脛骨大腿関節として、膝関節として、

評価することも大切だとは思いますが、それぞれ構成している骨のアライメントを評価することが、その関節を評価することに繋がります

脛骨大腿関節の理学療法について

脛骨大腿関節の理学療法、って書くと違和感満載ですが、

今回は単純に、膝関節伸展制限について解説をしたいと思います

伸展制限は膝蓋大腿関節の問題でも生じることはありますが、

今回は脛骨大腿関節にフォーカスします

前回紹介したHHDを基に理学療法展開をしています

膝関節伸展可動域測定のためのHHD(heel height difference)について今回は膝伸展可動域を測定する方法である、 heel height difference(HHD)について解説していきたいと思います ...

HHDを測定しながら、前述した評価をしていきます

特に内側・外側顆、内側上顆・外側上顆の位置関係を評価します

このときに内側に問題があれば、脛骨は過剰に内旋している可能性が、

外側に問題があれば、脛骨は過剰に外旋している可能性があります

大腿骨と脛骨の適合性が得られていない状態で伸展を促しても、

正常な伸展は獲得できないので、必ず関節面の適合性を得る必要があります

膝関節アライメント異常

脛骨の内外旋・内外反のアライメント異常は結果であるため、

そこから原因を追究していきます

脛骨を外旋させる要因にはなにがあるのか?

外反させる要因にはなにがあるのか?

といったことを考えていきます

これは股関節から考えていくこともできますし、

足関節から考えていく事もできます

特に前捻角の影響がある場合は、股関節から考えていくことが私は多いです

股関節を考えたならば、脊柱や胸郭もまた考えていく必要もあります

骨盤が前方回旋していた場合、股関節はどういったアライメントになるのか?

そのとき、膝関節にはどういったストレスが加わるのか?

ひとつひとつ、現象を生じさせる要因を見つけ、仮説を立て、介入していくことが大切です

膝関節の理学療法を解剖学・運動学から考えるについて、おしまい

今回は膝関節の理学療法を解剖学・運動学から考えるについて書いていきました。

膝関節とひとくくりにしてしまうことが多いかと思いますが、

骨単位で考えていく必要があるかな、と考えています

骨単位で考えていく事で、結果、関節になるので

もし何かあれば、問い合わせやTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ

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