足関節

【2021年保存版】足関節・足部-部位別評価方法・ショパール関節編-

「足関節疾患か…」

「足部は細かいんだよな…」

臨床経験が浅いときに、あまり担当したことのない症例がくるとひるんでしまいます

そんなときのために、足関節・足部を部位別に評価していく方法をお伝えしていきます

脛腓関節についてはこちらから

足関節部位別評価方法・脛腓関節について
【2021年保存版】足関節・足部-部位別評価方法・脛腓関節編-「足関節疾患か...」 「足部は細かいんだよな...」 臨床経験が浅いときに、あまり担当したことのない症例がくるとひるんでしまいます...

距腿・距骨下関節についてはこちらから

【2021年保存版】足関節・足部-部位別評価方法・距腿・距骨下関節前回は、脛腓関節 + 下腿について解説してきました https://pt0405pt.com/tibiofibular-joint/...

リスフラン関節についてはこちらから

【2021年保存版】足関節・足部-部位別評価方法・リスフラン関節編-「足関節疾患か...」 「足部は細かいんだよな...」 臨床経験が浅いときに、あまり担当したことのない症例がくるとひるんでしまいます...

こんなあなたにおすすめ

足関節・足部に自信がない

近いうち足関節・足部疾患を担当する

いま担当している足関節・足部症例の理解を深めたい

 

足関節・足部を部位別に評価する前の基礎知識

前回、前々回と、足関節・足部を評価する前の基礎知識として、

背屈動作時の各関節の運動学をお伝えしてきています

以前の記事を参考に、背屈の基礎知識をおさらいしてください

足関節アイキャッチ
足関節・足部の解剖からアーチ低下メカニズムと評価を考えるどうも皆様こんにちわ 今回は足関節・足部アーチ低下メカニズムと評価についてご説明していきます! 足関節・足部は、ヒトが唯一地面と接し...

過去記事をお読みいただくのが一番いいですが、時間がない方は、以下の図を参考にしてください

背屈動作 背屈の基礎知識

背屈動作には下腿(脛腓関節)からリスフラン関節まで関与しています

足関節底屈動作に関しては、背屈動作の逆と理解するのが早いです

足関節背屈制限は臨床でもよく担当する症例なので、この機会にぜひ理解をしておきましょう

そもそも足関節背屈可動域制限は悪いのか?

そもそも足関節背屈可動域制限は悪いことなのでしょうか?

足関節背屈可動域制限が悪いことであれば、なぜ悪いことなのでしょうか?

僕ら理学療法士は、

硬いと柔らかく

弱いと強く

っていう風に考えてしまいがちですが、なぜ可動域制限はよくないのでしょうか?

可動域制限の良しあしを考えるうえで大切な考え方のひとつに“joint by join セオリー”

があります

以前の記事を参考にしてください

Joint by Joint(ジョイントバイジョイント)セオリーとは?学ぶ上で必要な本はある?どうも皆様こんにちわ 今回はjoint by joint(ジョイントバイジョイント)理論について紹介していきたいと思います 皆さんは...

要は、

  • 可動性が悪い部分をほかの関節で代償してしまう
  • 各関節はstabilityとmobilityのどちらかしか提供することができない

ということが大切になります

では足関節背屈可動域制限は?

では足関節背屈可動域制限はどうでしょう?

当然、足関節背屈可動域制限はあってはいけません

なぜならば、足関節背屈は荷重動作時に、衝撃吸収の役割を果たすためです

足関節には主に2つの機能があります

  1. 衝撃吸収(柔軟性)
  2. 身体の推進(剛性)

どちらかが破綻すれば、機能障害を呈することは明らかです

その為にも、足関節背屈可動域制限はないに越したことはありません

さらに、スポーツをする方はランニングでは約30度の背屈可動域

階段昇降やスクワットなどではそれ以上の背屈可動域を求められます

その為、足関節背屈可動域制限は是正すべきです

これまでの一連の記事をお読みいただければ、脛腓関節からリスフラン関節までの評価を網羅できるように作っています

足関節・足部部位別評価-ショパール関節

ショパール関節で最も大切なことは、中足部の柔軟性を増加させることです

ショパール関節の外返しは中足部の柔軟性を増加させ、内側縦アーチの降下にとって重要な役割を果たしています

また、ショパール関節と距骨下関節の運動は連動することが報告されています

The Midtarsal Joint Locking Mechanism

この論文内で、有名な図が出てきています

距骨下関節が内返し位の場合、距舟関節軸と踵立方関節軸が交差するため、

中足部の剛性が高まる

距骨下関節が外返し位の場合、距舟関節軸と踵立方関節軸は平行になる為、

中足部の柔軟性が増加する

と報告しています

距骨下関節の評価方法はleg heel alignmentを使用します

そもそもショパール関節ってどこ?

ショパール関節は横足根関節とも呼ばれています

横足根関節は踵骨・距骨・立方骨・舟状骨で関節が構成されています

ショパール関節の位置

ざっくり黒線の部分がショパール関節になります

ショパール関節の評価方法

ショパール関節外返しの評価方法は、

  1. 距骨下関節中間位に固定し、中足部を把持
  2. 舟状骨の下方への可動性を評価
  3. 立方骨の上方への可動性を評価
  4. 上記2点の評価からショパール関節外返しの評価とします

この流れがショパール関節外返しの評価方法です

さらに、ショパール関節は内外転もしますので、

ショパール関節の外転可動性も評価します

  1. 距骨下関節中間位に固定し、中足部を把持
  2. 水平面上で足部を外方へ動かす
  3. 上記をショパール関節外転可動性の評価とします

ショパール関節は外返し/内返し、内転/外転の運動をしますので、

ショパール関節外返し・外転の評価方法と逆の方向の動きを行い、

内返し・内転の評価も行っています

ショパール関節の評価②

足関節背屈動作時には、ショパール関節は外返しを生じます

そのため、ショパール関節外返し制限は足関節背屈制限につながることになります

ショパール関節を構成する骨は踵骨・距骨・立方骨・舟状骨が関与するため、それぞれの骨に付着する筋群がショパール関節の可動域制限に関与します

距骨に付着する骨はありませんね

メジャーな筋で考えれば、腓骨筋の機能不全でショパール関節の外返しは制限を受けますし、

後脛骨筋の柔軟性低下によってもショパール関節の外返し制限を生じます

それぞれの筋群の筋長テストを用いて評価していきます

【2021年保存版】足関節・足部-部位別評価方法・ショパール関節について、おしまい

今回は足関節・足部-部位別評価方法・ショパール関節についてをお伝えしました

こんなあなたにおすすめ

足関節・足部に自信がない

近いうち足関節・足部疾患を担当する

いま担当している足関節・足部症例の理解を深めたい

そんな方への知識還元になればと思います

もし何かあれば、問い合わせやTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ

足関節・足部の脂肪体についてはこちらから

足関節背屈・底屈制限と足関節・足部の脂肪体についてどうも皆様こんにちわ さて、今回は足関節可動域制限についてです 捻挫をしたあとに足関節背屈制限が残ることありますよね。 前回の記事...
人気ブログランキング

読みおわったら、クリックお願いします^^


理学療法ランキング

健康と医療ランキング

このエントリーをはてなブックマークに追加