どうも皆様こんにちわ
わらぴぃ(@ptblogpt)です!
基礎である解剖学・運動学から膝関節を復習していきます
臨床において、基礎がもっとも重要だと感じています
基礎をおろそかにしていては、臨床成績は上がりません!
もっと膝を学びたい
膝関節の解剖学・運動学を復習したい
治療成績を上げたい
目次
膝関節の解剖
膝関節の解剖の特徴として、蝶番関節があげられます
顆状関節やらせん関節に分類されていることが多いです
実際には膝関節は1軸というよりも、2軸なんじゃないかなとか思ってます
ただ、膝関節の完全伸展位では関節包や靭帯の緊張、関節内での骨適合性増加によって回旋可動域はほぼなくなります
膝関節の解剖
膝関節といっても、解剖学的には
膝蓋大腿関節
脛骨大腿関節
2種類あります
膝関節というと脛骨大腿関節のイメージが強いかと思います

膝関節の解剖学的構造
ヒトの膝関節の解剖学的特徴として、
ヒトが直立姿勢をとるようになったことから、膝関節完全伸展位で下肢を保つ機能+膝伸筋を有効に機能させるために膝蓋骨が発達したことが言えます
また、脛骨外捻が生じるようになったことから、大腿骨外側顆は前方が内側顆より高くなり膝蓋骨の外方移動を制御します
膝関節半月板の解剖
膝関節半月板の解剖ですが、半月板はご存知の通り脛骨上の内外側にある線維軟骨です
内側半月板は動きが制限されるのに対して
外側半月板は前後によく動きます
内側半月板後角には半膜様筋の分枝が冠状靭帯を介して付着し、膝関節屈曲時に後角を後ろに引くことで半月板が大腿骨と脛骨に挟み込まれるのを防いでいます
外側半月板は膝窩筋が少なくとも1か所は付着すると言われており、半膜様筋とともに膝屈曲時の半月板の誘導に関係しています
半膜様筋は内側半月板と付着していますが、43%の割合で、外側半月板にも付着すると報告されています
膝関節の解剖と運動学
さてそれでは膝関節の解剖学、運動学を含めておさらいをしていきましょう
膝関節の解剖・運動学①-脛骨大腿関節について-
ここでは脛骨大腿関節の関節内運動についておさらいしていきます
脛骨大腿関節で大切になってくるのは、荷重位・非荷重位における脛骨関節面上の大腿骨関節面の動きになってきます

(荷重位における脛骨関節面上の大腿骨関節面の動き)

(非荷重位における脛骨関節面上の大腿骨関節面の動き)
どちらも
Tibiofemoral movement 3: full flexion in the living knee studied by MRI
から引用です
荷重位では、屈曲に従い大腿骨は後方に移動し、外側のほうが移動が大きく、
(=下腿の相対的な内旋)
非荷重位も同様に動きますが、荷重位に比べると移動量が少ない、という特徴があります
これはACL,PCLの影響です
- ACLは下腿の前方変位と内旋抑制
- PCLは下腿の後方変位の抑制
よって、屈曲時にACLは大腿骨が後方移動しすぎないように制御し、
PCLは必要以上に大腿骨が前方移動しないように制御しています。
PCLの破断強度は最大739~1627Nの力に抗することが可能で、これはACLよりも強いと言われています。
(Anatomy of the posterior cruciate ligament and the meniscofemoral ligamentsより)
膝関節の解剖・運動学②-スクリューホームムーブメント-
お次は膝関節のスクリューホームムーブメントについての運動学です
以前のスクリューホームムーブメントの記事が結構読まれていますので、そちらも参考にしてください
基本的なことはすべて上記の記事に書いてしまっているので…(笑)
スクリューホームムーブメントが生じる大切な部分を二つ
- 大腿骨内側顆よりも外側顆のほうが動きが大きいため、伸展に伴い外旋が生じる
- ACLが膝伸展に伴い弛緩するため、外旋方向に誘導される
スクリューホームムーブメントの破綻は筋の影響がかなり強いです
構造学的な部分は理学療法介入では変化させられませんし、
骨のアライメントは軟部組織によって決められると考えています。
筋の評価もしっかりしましょう
膝関節の解剖・運動学③-膝関節extension lagについて
続きまして、膝関節のextension lagについてです
その前に膝伸展筋力に関する先行研究を

膝関節のExtension Lagに関しては以前から内側広筋の影響だ、
と言われていました。実際、養成校時代もExtension Lagは内側広筋の弱化によって生じると教わっています。
内側広筋がExtension Lagに影響するっているのは、大腿四頭筋の中で最も早期に萎縮が起こり、かつ、賦活もしにくいから、そういわれてきていました。
しかし、内側広筋斜頭線維に麻酔をかけた状態でも伸展が可能、というデータもあります
また、筋電図を用いた研究からも膝伸展角度と大腿四頭筋各筋の働きに差がないことが報告されています。
ではなにが原因なのか?

大腿部遠位前面には膝蓋上嚢と呼ばれる袋が存在しています。
断言はできませんが、
この膝蓋上嚢の滑走不全がExtension Lagの影響となるのではないかと考えています。
これに付随して、膝関節筋というものもあります。
中間広筋の深層に位置し、大腿骨遠位前面を起始、膝蓋上嚢を停止としています。
膝伸展時の膝蓋上嚢の牽引・挙上を作用としており、膝関節筋の機能不全が生じると膝蓋上嚢が膝蓋骨と大腿骨の間に挟み込まれる為、Extension Lagの一因ともなりうると考えています。
膝関節の解剖・運動学④-膝蓋大腿関節
最後は膝蓋大腿関節についてです
PFPS(AKPS)については以下から

膝蓋大腿関節についてですが、
上記は膝屈曲に伴うPF関節面の接触領域に関する図です
膝蓋骨上方偏移は、内外側ともに影響を与え、さらにPF関節の接触面積が減少します。
接触面積の減少は接触圧の増大をもたらし、関節軟骨へのストレス増大を招きます。

ただでさえ、膝蓋骨の接触面積は大変狭いとされているのに、
膝蓋骨の上方偏移が生じることで圧が局所に集中すると、疼痛誘発します。
そのため膝蓋骨のアライメントもとても大切になってきます
基本ですが、膝屈曲に伴う膝蓋骨の動きは、
- 下制
- 屈曲
- 外方偏移
となります。
再度改めて、評価してみましょう
膝関節可動域
さてお次は膝関節可動域について書いていきたいと思います
こちらに可動域の基本的なことは書きましたので、そちらも参考にしてみてください
膝関節可動域制限-屈曲制限-
まずは膝関節屈曲可動域制限についてです
膝関節屈曲可動域制限の制限因子をざっくり言ってしまえば、
- 前面組織の伸張性低下
- 後面組織の滑走性低下
だと考えています
伸張性低下はなんとなく理解していただけるかと思います。
筋線維はミオシンとアクチンが滑走することで伸張・短縮が可能となります。
そのため、滑走性低下が生じている場合、このミオシンとアクチンが滑走しなくなるため、
後面筋の筋短縮が生じず、膝関節の屈曲制限につながる、と考えています。
そう考えると、屈曲・伸展制限だからどっち
とは言い難くなってきますね
最初は伸張性を評価し、end-feelもしっかり確認します。
治療の反応から、後面筋に移行し、試験的治療を実施しています
(試験的治療が正しい呼び名かは忘れましたorz治療してみての反応から評価することです)
また、膝蓋骨のアライメントも重要になってきます
上述したように膝屈曲に伴う膝蓋骨の動きは、
- 下制
- 屈曲
- 外方偏移
となります。
すでに外方変位していれば、
すでに下制していれば、
屈曲していれば、
と考えると屈曲可動域制限が生じるのがわかります。
膝関節可動域制限-伸展制限-
膝関節伸展可動域制限は多いですよね。
先ほどとは反対で、
- 前面組織の滑走性低下
- 後面組織の伸張性低下
が膝関節伸展制限の制限因子になると考えられます。
膝関節伸展可動域の評価として、HHDがあります。
heel height differenceといいますが、
ググってみてくださいw
たくさん出てきますw
一横指が約1°ですが、まぁ誤差もあるので、表記は〇横指でいいと思います
膝関節の痛み
この記事で変形性膝関節症の疼痛メカニズムはお伝えしました
よろしければ併せてどうぞ
膝関節と軟骨の関係
さて、膝関節、特に変形性膝関節症の場合、
“軟骨がゴリゴリして痛いんですよ~”
って言いませんか?
軟骨ゴリゴリしてて痛ければ、僕ら理学療法士に残された道は、
“opeしましょう”と勧めることしかできないですよね?
そうではなく、本当に骨による疼痛なのかを評価することが我々に求められていることです
膝関節の痛みには大きくわけて6つあります
- 罹患軟骨下骨のうっ血
- 滑膜炎
- 関節周囲の筋腱付着部炎・筋スパズム
- 半月板損傷
- 神経原性疼痛
- 膝蓋下脂肪体による疼痛
です
過去の記事にもそれぞれ疼痛について書いていますので、参考にしてください
膝関節の腫脹と理学療法
基本的には腫脹が生じている段階では積極的な運動療法はしません
まずは腫脹が生じているメカニカルストレス軽減、
二次的な機能低下予防に努めます。

関節水腫の原因には、
- 外傷性
- 非外傷性
にわけられます
外傷性は、半月板損傷や、靭帯損傷など構造学的な損傷により毛細血管の損傷が伴うことにより生じます。
それに対して、非外傷性は変形性膝関節症やRAなど、膝関節に繰り返しメカニカルストレスが加わることで生じます。
腫脹がなにによって生じているかは受傷歴やMRIなどから収集はできます
膝関節の痛みは良くなる?
一番気になるのは、その膝関節の痛みがよくなるのか?
ってとこですよね
これはもう構築学的に破綻が生じているものに関しては難しいと考えています
また、体表上から膝関節の関節面を意識して触察した場合に、疼痛が誘発されると改善は難しいと思っています
歩行時の膝関節の動き
最後は歩行時の膝関節の動きです
まずは正常の歩行をおさらいしましょう
↑歩行時の膝関節回旋について少し書いています↑

正常歩行における膝関節の役割ですが、
- 下肢が加重されている際の衝撃吸収
- 安全な荷重のため伸筋による安定
- 足部クリアランス獲得のための膝関節屈曲
- 歩幅を最大にするための膝関節伸展
が言われています(ペリー歩行分析より)
臨床を経験していてですが、膝関節痛を訴える症例の多くは、
立脚中期前半における広筋群の活動が触知できないケースが多いです。
そのため、立脚中期前半での広筋群の収縮をどう獲得していくかを考え、臨床を行なっています
特に、大腿直筋に依存していることも多いので、股関節伸展位での膝関節伸展運動は広筋群を強調して評価できるのではないかと考えています。
変形性膝関節症の歩行
臨床でよく経験するのは変形性膝関節症だと思います。
変形性膝関節症の歩行時の運動学的特徴はいくつかあり、
1.膝内反角度の増加(立脚期)
2.外反スラスト(立脚期)
3.体幹側屈(立脚期)
4.膝屈曲角度の増加(初期接地)
5.膝屈曲角度減少(荷重応答期)
6.股関節内転角度減少(立脚期)
7.膝伸展角度の減少(立脚後期)
身体運動学より引用
運動力学的・筋電図学的特徴もまとめられていましたので、ぜひ参考にしてみてください
外反スラストはあまり見たことないですが、内反は多いですね
ラテラルスラストを止めようとしてはいけなくて、
ラテラルスラストはあくまで結果なんですよね。
他の記事でもお伝えしたと思いますが、
原因 → 結果
なので、原因の治療を進めていかないことには良くなっていきません
歩行時の外的な内反モーメントをKAMと呼びます。

ただ、このKAMは健常者でも生じているため、問題なのは、
生じ過ぎてしまうこと
です。
いかに最小化できるか?
が課題となっていますが、現在のところKAMを最小限にさせる方法は議論されている段階です
特に股関節外転筋力トレーニングがKAMを減少させるのではないか?
と考えますが、実際にはKAMの有意な減少は認めていないと報告されています
膝関節の解剖・運動学-基本のキから-おしまい
今回は膝関節の解剖・運動学について基本からおさらいをしてきました
学べば学ぶほどよくわからなくなります
なので、こういう場でアウトプットしていければいいかなと思います
もし何かあれば、問い合わせやTwitter DMからお気軽にご質問をどうぞ!
参考・引用文献
In Vivo Patellofemoral Contact Mechanics During Active Extension Using a Novel Dynamic MRI-based Methodology
Tibiofemoral movement 3: full flexion in the living knee studied by MRI
Anatomy of the posterior cruciate ligament and the meniscofemoral ligaments



















